正しい傘の拾い方

正しい傘の拾い方
これを読めばあなたも傘拾いの達人

(^_^)正しい傘の拾い方1 (^_^)正しい傘の拾い方2

傘道(さんどう)を究めた百舌花直伝の奥義

*上の2枚の写真の解説は本文参照の事*




◎茶道、華道、そして時代は「傘道」へ

  上の写真を見て「こりゃなんじゃいな?」と感じた方も少なくないのではないでしょか。 奇妙な看板です、疑問に思うのは当然です。先ず、これから解説しなければなりません。
私の好きなおでん屋に「おでんの三吉」というお店があります。このお店はとてもおいしいので繁盛しております。昼のおでん定食 などは600円でおいしい、安い、盛りがいいと三拍子そろっております。ここのマッチで私は大発明の通信装置「大声君1号」の 試作に成功しております。(試作品「大声君1号」を見る)その「三吉」のお向かいに、いつも出ているのが掲載の 2つの看板です。左のは見たとおり「和風スナック『まんじゅう』」の看板です。この奥となって矢印があるように、その雑居ビルの 奥にあるらしいのですが、私は恐くてまだ訪問したことがありません。やはり、突出しには饅頭を出すのでしょうか?
右のも、やはり見たとおり「眉毛」というスタンドバーの看板です。不気味な太眉の絵は恐らくマスターの似顔絵なのでしょうが、 やはり恐くて、ドアを開ける勇気がありません。この似顔絵は、どうも酔客か何かの腹いせに蹴飛ばすのにちょうどいいらしく 何度か壊され、補修の痕も生々しく、マジックインキでイタズラ書きもされているのですが予算の関係か、長い事このまま の状態で風雨にさらされています。(注,先日見たら修理されて新しくなってた、絵は同じで)
このあたりにはこういう摩訶不思議な店名の飲み屋がいくつもあるのですが、おでん屋を出て、この2枚を撮影した時点で、中から イカツイおあにいさんの登場で、撮影中断とあいなりました。いったい、こういう名の店に入る勇気のある方はどんな人なのでしょ うか。先日は「ぽっきり」という名の店も見ました。店に入るなり首をぽっきりへし折られそうで、酔いも醒めちゃいそうそうですが、 看板の説明によると「1セット3000円ぽっきり」なんだそうであります。何とも安直な命名ですが、我が家の近くにも 「ヨーデル」という嘘のような名前のパチンコ店もありますからね。両店とも、ほんとに3000円ですむのか、玉がよく出るのかは、さだかでは ありません。

話は突然変ります。(マクラ終了)

  ところで私はこのあたりで酒を飲みますと、いつも利用のバイクの運転ができませんので地下鉄、バスでの 帰宅となるわけなのです。雨の日などは傘も持って出かける事になります。
この傘というしろものが厄介でありまして、雨が降ってれば重宝するのですが、やんでしまうとこれほど邪魔なものもありません。 ですから、どうしても忘れてしまうのですね。降り続けていれば思い出すのですが、やむとかなりの高率で忘れます。 いっそのこと傘の私有を認めず、傘共産制にしてアチコチに置いておき、勝手に使うという考え方もありますが、未だ現実には至っていません。 恐らく今後とも傘共産制は実現しないでしょう。実現にはかなり多くの問題がありますから。
では、傘を忘れなければいい、と言う事になりますが、これは無理です。傘を忘れない為には常に傘の事を考えている必要があるからです。 私は一度、試した事がありますが、酒を飲みながら「傘傘傘傘傘傘・・・」おでんを食いながら「傘傘傘傘傘傘・・・」ではうまくありません。 第一、酔えません。ちくわの穴に秋の更けゆくを思い、ガンモの汁に木枯らしの冷たさを耐えるのでなくては、酒はうまくあ りません。
では、いかにしたら、この傘問題の解決を見い出せるのか、私考えました。

結論を発表します。

つまり、忘れた分、拾えばいいわけなのです。なんと明解な結論ではありませんか。傘製造会社が生産を続け、また破棄される破れ傘があるとは いえ、自分の傘をなくしても社会全体の傘の絶対量が減っているわけではありません。更に忘れ去られて所有権のあいまいとなってさまよう 我が国の傘がかなりの数になることは想像に難くありません。要するにこの市中に溢れた主のない哀れな傘に第二の人生を送ってもらうべく 「傘を拾う」という行為は健全な社会の有意義な行為と断ぜざるを得ません。

  しからば傘はいかにして拾うか?簡単な様で簡単ではありません。傘を忘れるのはいとも簡単に出来てしまって も、拾うのは別の事になります。路傍の石ころとは違います。自然に出来てる石とは違い、傘は人工物。昔は浪人が細々と作りましたし、 現在は東南アジアなどからはるばる海を越えてやってくると聞き及んでおります。ですから、傘を拾うと心に誓ったその日から、深い洞察と たゆまぬ精進によって修行をする必要があります。
しかし、修行修行と言っても、一体何をしたらいいのか、まだ、おバカとして未熟な方には解らないのが実状と思います。それはお茶の道 やお花の道と同様作法を習得しなければなりません。そこで私、百舌花が「傘道」の開祖として、皆さんを正しい傘拾いの達人に導く為 ここに傘道の極意をご教授申し上げる次第なのであります。本来であれば3年から5年の修行の必要なところではありますが、 インターネットご利用の皆様には特別5分で習得できるよう以下に説明しましたので、ご熟読いただきたく存じます。

*傘拾いの実践と作法*

場所

  さきに申しましたとおり傘は人工物です。したがって山や田んぼなどを探しても見付かることは 先ずありません。遺失傘は落とす人がいて初めてその実体を現します。つまり「人あり、故に傘あり」となるわけです。
ただし、人がいれば必ず傘が落ちているとは限りません。例えば、いくら人が大勢いるからと言ってハワイのワイキキビーチを 捜し歩いてもビーチパラソルぐらいしか落ちていません。ビーチパラソルは大きく重く、傘道における傘の対象にはなり得ません。 ここで、いくつかある傘拾いの定点の中から、5分間で習得を目指す初学者の為に最も効率的に傘を拾得出来る場所をお教えしましょう。
それは地下鉄です。地上を走る電車ではいけません。雨降りの状況が把握できない地下鉄こそ傘拾得の 最良の場所なのです。地下鉄のない田舎に住んでいる人は、この際、都会に引っ越すべきでしょう。傘道を極める為です。

  時間はトーゼン地下鉄の混み合う頃合いとなります。つまり通勤帰宅の時間です。 さらに外は雨が降っているか、降り止んだところか、または今にも降りそうだという状況であることが重要です。 雨の状況がほとんど感じられない時に、わざわざ傘を持ち歩く人はいませせん。

服装

  服装はごく普通が最適です。できるだけ人に注目されない地味系がいいでしょう。 決して黒装束に身を固めたりしてはいけません。「さりげない」が基本です。これは日本古来の道に通じるものです。
それから、あなた自身が傘を持っていてはいけません。もし、やむを得ず携帯する必要があるときは折り畳み式の小さい物 を鞄などに入れて、他人に見られないようにしなければなりません。

実践−電車搭乗

  まずあなたは上記条件のもと、地下鉄の駅のホームで電車の到着を待ちます。 しかし、この為にわざわざ地下鉄に乗るという必要はありません。あなたの通勤通学のついででいいでしょう。 そう言う条件の時にチャンスを逃さず実践する、その姿勢があなたを達人へと導きます。
車両は基本的に何両目でもかまいませんが、状況により移動しなければなりません。そして、 電車に乗ったあなたは決して座ろうとしてはいけません。必ず立って素早く車内の状況を観察します。

実践−車内立地

  電車の各車両には出入口が左右3対、計6箇所あります。さらにひとつのドアには左右にドア隣接の 座席があり、6かける2で12箇所、これが傘道でいうツボとなります。
電車に乗ったら、まずこのツボに座る人を観察します。以下の条件にあう人を探す為です。
  1、傘を所持している人。
  2、傘を手に持たず、ドア側の手すりに掛けたり、立てかけている人。
  3、眠っているか、新聞などを読みふけっている人。
以上の条件に叶う人を1車両12箇所にあるツボから探します。1車両に一人以上いるのが普通ですが、運悪くいない場合は 隣の車両へ移動しましょう。運良く数人いた場合は所持している傘の品質によって選ぶといいでしょう。出来るだけ良さそうな 傘をターゲットにするのが作法です。

実践−作法

  以上の初期準備の方法が頭にはいったら、イメージトレーニングにより作法を習得しましょう。
ある雨の日の朝、あなたが地下鉄のホームに立っていると、いつものように電車が入ってきます。ドアが開いて乗り込むと 中は程々の混み具合。座席はほぼ満席で空きはありませんが、立っている人が他人と肩をふれるほどではありません。 あなたはさりげなく、しかし素早く各ドア両サイドの座席を占める12人を鑑定します。先ず、傘を持っていても手から離して 席の横や手すりに引っ掛けている人を探します。12人いればこの条件に合致する人は必ずいます。運が良ければ数人発見する事が できるでしょう。その時は一番いい傘にします。あえてぼろ傘を狙う必要はありません。
傘の良い悪いと忘れる忘れないに相関関係はありません。どんな傘でも忘れる時は忘れます。 むしろ忘れるのは個人の資質と環境に関係しています。初心のうちは、傘の良否で決めるのが作法ですが、熟練した有段者は 傘の良否順の中にも所有者(遺失候補者)の心を読み、確実に遺失されるであろう傘にします。
候補がどれも同じような品質で所有者も同じように忘れっぽそうな場合は、なるべく早く下車するであろう人物にします。 これは服装や年齢などで判断するといいでしょう。例えば少し先の駅がオフィス街だとしたらサラリーマン風の人物が先に降りる 可能性が高いでしょうし、大学がある駅が近い場合は学生風の人物が降りる可能性が高くなる、といった具合です。

ターゲットがはっきりと決まったら、迷いは禁物です。一直線にその人の前に行き直前にピタリと立ちます。この場合、文字通り 「ピタリ」と立ち、この人物が席を立った時、その「着席権」は自分にある事を世間に対してはっきりと表明するかの堂々とした 姿勢で臨まなければなりません。その為には、足はやや開き気味、左右の手はそれぞれに離れた吊革を持ちます。これで物理的に あなたの「着席権」は確保されることになります。
さて、ここまでの準備ができたらキョロキョロしてはいけません。泰然として、意識だけを前に座っている人物に置きます。 その人物が居眠りをしていたり、熱心に読書などしていたらもう作戦は半分成功したと言ってもいいでしょう。
その人物が次の駅で降りるそぶりをして自分の傘に視線向けたら、すぐあきらめて次の候補者前に移動します。 そうでなければ、彼が降りるのを醒めた目で眺め、傘を置いていったらすかさず、その席に座ります。決して、すぐに 傘を手に取ったりしてはいけません。自分の降りる駅までそのままにしておきます。自分の降りる駅に着いたら、 あくまで自然に、当然その傘が自分の物であるかのような顔をして手に取り電車を降ります。決して走ったりしては いけません。他の乗客と歩調を合わせて歩きます。この自然な動きに「傘道の美学」があります。「美しい」といって 意義のある人はいないでしょう。改札を出る時、軽く会釈をして「結構なお手前でございました。」と低くつぶやきます。

雨の日にこれを行い、傘獲得率10%になれば有段者、50%を越せば名人と名乗る事を許可します。尚、獲得した傘の数だけ あなたもしばしば車中に傘を忘れるなどの配慮が必要です。たまには駅前で雨宿りして難儀している女性に「お嬢さん、よろしければ 、この傘をお使いください」と田村正和の声色でやるのもいいでしょう。傘道の美学に磨きがかかります。

<よい子はまねをしないように!>


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