SILENCE OF COCKROACHS

ゴキブリ達の沈黙

ゴキブリvsおバカ・・・壮絶な戦いは続く、、、

生き残れるのは果たしてゴキブリ族か?おバカ族か?

下のリストをクリック(orスクロール)すれば..今暴かれる驚愕実話!! 念の為にゴキブリの皆さんに申し上げますが私は決してあなた方を毛嫌いする物ではありません。
しかし、あなたにホオズリして、なでなでしたいわけでもないのです。あなたとは離れて暮らしたい。
できれば一定の距離を保ち、離れていい関係を保ちたい。よく若い女性の言う、あのセリフ、、、、
「私たちいい友達でいましょうね」つまり、あっちへいっててほしい、つきまとわないでほしい、、、、
======ただそれだけなのです。======




<<<目次>>>

  1. 序の章・ゴキブリ達の野望

    ゴキブリは戦国の武将「武田信玄」に比すべく、風林火山の旗印のもと、天下を席捲する!!!

  2. 風の章・ゴキブリとの遭遇

    ここにはじめておバカとゴキブリの運命的な出会いがあった。おバカvsゴキブリ異常接近遭遇!

  3. 林の章・ゴキブリ達の沈黙

    ゴキブリ達は「沈黙は金」を知っている。決して口をきかない。しかし、その動きは敏捷で闊達。

  4. 火の章・ゴキブリ君の微笑

    虎は死んで皮を残す、人は死んで名を残す、ゴキブリは死んで亡霊となり不気味に微笑んだ!

  5. 山の章・ゴキブリ族の復讐

    ゴキブリvsおバカの川中島の戦い。壮絶!凄惨!「ゴキブリ武田信玄」と「おバカ上杉謙信」!

  6. 跋の章・ゴキブリ界の展望

    ゴキブリの未来は明るい。おバカの未来は限りなく暗い。急がねば、「バカにつける薬」の開発。
     



 

<<<<<序の章・ゴキブリ達の野望>>>>>

ゴキブリは戦国武将の武田信玄公に似ています(信玄公ごめんね)その旗印「風林火山」は将にゴキブリの動きを 的確に表現しています。

「疾きこと風の如く」
その動きはすばやく、ゴキブリホイホイの右の入り口から入り、あまりのスピードのため 左の出口からそのまま出て行くことさえあります。ゴキブリの走る前方にゴキブリホイホイを置いて捕まえようと するなら出口はふさいでおく必要があります。私は慌ててそのまま置いて何度じだんだを踏んだことでしょうか。

「静かなること林の如く」
ゴキブリは決して口をききません。「沈黙は金」と知っているのです。「雉も鳴かずば 撃たれまい」と知っているのです。今まで何人の閣僚が余計な一言を口にしたばかりに辞任に追い込まれたことでしょう。 大臣諸氏もゴキブリの沈黙を見習わねばなりますまい。(え、バカに言われる筋合いはないって・・そりゃそうだ)

「侵すこと火の如く」
ゴキブリはこれぞという場所にはすばやく侵入してきます。台所の棚の扉を開けたとき、 そこにうごめくゴキブリの集団に驚愕のムンクの叫びをあげた方も多いのではないでしょうか。でかい奴は黒光りした 背中にゆっくりとヒゲを動かし指示を出すそぶり、小さい奴は小さいなりに不気味に薄く透けた背中の羽根を せせりながら先輩ゴキの指示に従い三々五々エサをあさるのであります。実に奴等は統制のとれた社会生活を 営んでいるのであります。ここんとこ、日本の国会議員は見習ってほしいものです。 (え、又バカに言われる筋合いはないって・・ごもっとも)

「動かざること山の如し」
ゴキブリは普段は何時間も動かずじっとしています。壁に楕円の穴があるかと近づいてみてゴキブリと気づき びっくりしたり、死んでるのかなーと棒で突っついてみて急に自分の方に迫ってきて逃げ出した経験はないで しょか。彼らは食い物をあさる以外は無駄な動きはしない、まるで禅宗の高僧のような悟りきった奴なのです。 じっとして目立たないことが身を守る最善の方法だと知っているのです。ここんとこ目立ちたがり屋のどこかの おバカなんか見習わねばなりますまい。誰?あ、私ね!

さあ、これであなたも基礎ゴキブリ学を習得しました?次の章から順次読み進んですべて大過なく理解できると 保証します。さあさあ、前置きはおわり、本論へ本論へ・・・・・・・・


<<<<<風の章・ゴキブリとの遭遇>>>>>

それは私が十六歳の夏でした。
北国に暮らす私にとってゴキブリはめったに目にする事のない昆虫でした。
戸外にはトンボやチョウチョなどの愛すべき昆虫がいました。彼らは明らかに私の友達で、私は慈しむ目で 彼らを見守っていましたし、彼らも決して私達に敵対することはありません。その平和な北の小都市にゴキブリ 達はやってきたのです。そもそもゴキブリは寒いところは苦手のようです。しかし、平和な北国にも都市化の波 が押し寄せてきました。そしてその先駆けがゴキブリ達の来襲だったのです。

その日私はガラにもなく自室の机に向かい数学の問題を解いていました。計算用紙にああでもない、こうでもない と鉛筆を走らせていたのです。
と、そのときです。開け放った左手の窓の方に何か気配を感じると、ピタっと何か私の頭のてっぺんに張り付きました。 同時に私は今まで悩んでいた数学の問題の解法がひらめき、頭の方はそのままにして問題の答えを出すことに専念しま した。2、3分もたったでしょうか。「やったー、できたできた。」とひとり言をいいながら鉛筆を握っていない方の 左手で無意識に頭のてっぺんのものをムンズとつかみ、そのまま右手で今書いた答えの下にアンダーラインを引いたり していました。意識は100%問題の解答にあり左手の掌はほとんど無意識の領域にあったのですが、何かムズムズいう 感覚でふと握り締めた左のこぶしを目の前に持ってくると親指と人差し指の間から黒光りした物体の一部とその長いヒゲ が這い出して来るではありませんか。「えぇーー」っと叫んで手を開くと、それはまぎれもなくゴ・キ・ブ・リそのもの。 驚いて立ち上がりながら手を振るうとゴキブリは前の壁にピタッと張り付き、呆然と見つめる私を尻目にその早いこと 早いこと、あっという間にタンスの隙間に潜り込んでしまたのでした。
季節が夏である事もあって私の額には脂汗がにじみ、動揺のため無意識にその左手で汗をぬぐってしまった私は、慌てて洗面所 に駆け込むと石鹸を必要以上につけて手と額を一心に洗うのでした。
あのゴキブリがうごめく感覚が今も左の掌から消えることはありません。

こらが私とゴキブリの運命的な出会いとなったのでした。


<<<<<林の章・ゴキブリ達の沈黙>>>>>

それは私が十九歳の春でした。
東京で一人暮らしを始めた私は、渋谷区のある喫茶店でアルバイトを始めることにしました。そこは雇われマスターを 除きすべてがアルバイトで、フロアーには3、4人の女子が、厨房には3人の男子がそれぞれ3交代制で配置されていました。 私はその午後の部の厨房の欠員の一人として雇われたのです。
勤めて5ヶ月と2ヶ月になるという2人の先輩はともに大学生で「ここは1週間いたらもう一人前なんだ。」と称して、私に 早く仕事をおぼえさせて自分たちは楽をしようという魂胆で、懸命に私にコーヒーの入れ方やサンドイッチの作り方などを 教え込もうとしました。

仕事を始めて3日たったときのことです。2ヶ月の方が言いました。
「よーし、もう大体おぼえたな、後はパフェだな。これができれば一人前!先ずホイップからだな」
パフェはこの店のメニューで、生クリームで飾ったり、リンゴでウサギを作ったりとちょっとした技術がいるものなのです。 先輩の言うホイップとは生クリームを泡立てることで基本の基本です。
先輩は先ず一抱えもある大きなボールと泡立て器を出し、私に冷蔵庫から生クリーム1パックを出させボールに注ぐと
「ボールはこうやってな体と壁に挟んでしっかり押えてな、泡立て器は手首のスナップをきかせて、こう持って、、、 さあ、やってみな」
私がやってみますと
「違う違う、そんなんじゃ何時までたっても固くならないぞ、クリームはな泡立て過ぎるとバターになってしまうけど、 クリームが冷たいうちに手早く泡立てないと何時までも固くならないんだぞ、いいか見てろ」と自ら手本を示し始めました。
と、その時です。前のタイルの壁にゴキブリがススッと這い出てきました。「あぁあぁっ」と私が叫ぶのとは反対に 落ち着きはらった先輩は、こともあろうに掴んでいたボールのフチで壁のゴキブリをつぶそうとしたのです。
しかし、ゴキブリの動きが一瞬早く、ススッと上に進んだものですからボールのフチはゴキブリの尻尾の部分を薄く かすめ、そのためにゴキブリは背中からもんどりうって生クリームの中に落ちたのです。皆さんはゴキブリの背泳を見た ことがあるでしょうか。私は確かに見ました。敵も必死です。バシャバシャとめちゃくちゃに暴れまわっています。 あっけにとられて眺めている私に先輩は一喝。
「馬鹿、ボケっとしてるんじゃない。そこのおたまですくえ!」
私は急いでおたまを取ると、一度・・失敗。二度目・・また失敗。三度目・・すくった!やったー。すくったゴキブリ の処分に迷う私に先輩は流しに捨てろと目で合図。流しに捨てて多量の水を流してゴキブリは首都の下水へと流れて 行くのでした。興奮覚めやらず振り向くと先輩は何もなかったかのようにホイップ作業を再開しています。
「えー、これそのまま使うんですかぁ。」
「いいんだ。あれは忘れろ。ホイップはまた明日教えてやる。今日は俺がやっとく」
と、さっさと泡立てて、出来上がったもののを三角の筒の絞り布につめ冷蔵庫に収納するのでした。 忘れろといわれても忘れられないできごとです。
ホントに運の悪い人というのはいるもんで、すぐにフルーツパフェの注文が入り、先輩は手際よくリンゴを切ったり シロップを入れたりして、最後はそのゴキブリ遊泳済みの生クリームで、あの出来事をしらなければ確かにおいしそう なパフェの出来上がりです。
この先輩には悪いクセがありまして、クリームを絞って最後にスッと尖らせた後の、絞り器の先にとび出したクリームを 人差し指でちょいとぬぐってぺロッと舐めるのです。この時もこのクセがでましたが、舐めたその後、ゴキブリのクリーム だったことを思い出し、ペッペッと吐き出しうがいをはじめる姿にウエイトレスが「何なの?」と怪訝の顔でオーダーの パフェを運の悪い客に運んでいくのでした。

ゴキブリはすばやく這い回ります。昆虫の一員として羽根を持ち飛ぶこともできます。そしてゴキブリが泳げることを 私はこの時はじめて知ったのでした。ゴキブリの背中は黒光りせてまさに気味の悪い物ですが、その腹部は更に不気味は エイリアンの世界そのものである事を知ったのもこの時でした。


<<<<<火の章・ゴキブリ君の微笑>>>>>

更に月日は流れました。ゴキブリの背泳を見た日から十数年、私にも、妻と3人の子供の家族ができ平和な日々をおくって おりました。
しかし、この十数年の歳月の中でゴキブリ達との闘争の歴史は凄惨きわめるものでした。ゴキブリはある時は私の靴に忍 び込み、また、ある時は私の愛用の水差しで水浴をしていた者さえいますた。私も負けてはいません。丸めた新聞 紙で叩き潰したゴキブリは1匹や2匹ではありません。3匹ぐらいはいたでしょうか。(たいしてかわらん)

その日は休日の前日で、以前から見たいと思っていたビデオをレンタル屋から借りてきた私は、子供達が寝静まるのを 待って、そのビデオをデッキに挿入しました。妻はキッチンで食器を洗っています。私は一人、居間でビールに 「イカせんべい」を肴にしてビデオ鑑賞に集中していました。ここでビールのつまみには最適なこの「イカせんべい」 について説明しますと、これはイカを薄手のせんべいと共に熱しながらプレスして味醂風味に焼き上げたもので、形は 不定形、色は醤油色かオレンジ色に染まって、歯ざわりがサクサクと心地よく、私のビールの友として贔屓にしていた ものなのです。琥珀色の至福の液体ビールを喉に流し込み、イカせんべいの噛み締める旨みのもたらすハーモニーは、 実に万人をして「生きていてよかった」と感じせしめる最高のものではないでしょうか。夏の夜の夢のようなヒトトキで ありました。
ビデオはまさに佳境に入ろうとしていました。このビデオのタイトルは、見て知っている方も多いと思いますが、 あの美人女優「シャローン・ストーン」主演のサスペンス「氷の微笑」で、そのときはちょうどストーンが参考人と して警察に呼ばれて数人の警察官の前で事情聴取を受け、短いスカートからわざと足を広げて男達を挑発している 場面でした。私はこの場面を3度ほど巻き戻してじっくり鑑賞し、映画の世界に引き込まれていました。目は画面から 片時も離さず右手にビールのグラスをもって喉に流し込み、左手でイカせんべいをつまんではパリパリと噛むという 一連の作業をおこなっておりました。イカせんべいを噛み締め又ビールをゴクンと飲んで、左手の半分になった イカせんべいを皿に置こうとして、そのイカせんべいの半片に何か黒い部分があるのが目にちらりと映りました。
目を近づけて見て私は、キッチンの妻も驚くような驚愕の声をあげました。
その黒い物体は何と、ゴキブリだったのです。それもせんべいの中でイカの足達と共にピッタリとプレスされて いるではありませんか。更に恐ろしいことには、それはイカの上半身だけで、下半身はと探せば残っている上半身の 隅の私の歯形から明らかなように、既に私の胃の中に落ちてしまった事はあきらかです。「氷の微笑」の犯人はまだ 判明していないというのに、私がゴキブリの下半身を食べてしまったという事はもう決定的な既成事実となってしま ったのでした。妻は気持ち悪がってせんべいの残りに近づこうとしません。私はそれをもとのビニールの袋に戻し ながら、プレスされながらもあざ笑うように私を見るゴキブリの長いひげや繊毛の生えた足を呆然と見詰めるのでした。 しかして不幸のどん底となって夏の夜はふけていくのでありました。

*同日、妻に対する事情聴取
===証拠品Aのイカせんべいはどこで購入したものであるか?
===はい、申し上げます。証拠品Aは昨日、市内のJデパートで購入したものであり、ここにその時のレシートを 証拠品Bとして提出いたします。

*翌日、Jデパート受付け嬢との会話
===店長と面会したいのでお取り次ぎ願いたい。
===どういったご用件でございましょうか。
===貴店より購入のせんべいに、このとおりゴキブリが混入していた件について申し上げたいとご伝言いただきたい。

*同、Jデパート応接室にて店長への詰問。
===このゴキブリ混入の「イカせんべい」はレシートを以って明らかなように貴店より小生の妻が一昨日購入したる事実は 明白である。更にこのゴキブリの上半身下にのこる歯形により下半身は小生が食せしことまた明白。かかる不潔なる食品を 販売すること不届き至極、責任者として善処されんことを希求するものである。尚、この「イカせんべい」は小生の健康を 鑑み、保健所へ調査を依頼する予定であることをここに通告する。
===ははーーーっ。

*翌々日、保健所職員との会話
===あのー、デパートで買ったせんべいにゴキブリが入ってたんですけど・・・。
===はい、そうですか。あー、ほんとにゴキブリだ。フフフ。じゃ、この書類に一通り書いてください。
===はい・・・・・。・・・・・・。・・・・・・。これでいいですか。
===はい、けこうですよ。1ヶ月ほどしたら調査結果をお知らせしましのでね。はい、ご苦労さまでした。
===あのー、私、一昨日ゴキブリ半分たべちゃったんですけどダイジョブでしょうか?
===大丈夫ですよ、これ焼いてあるから、ダイジョブ、ダイジョブ。

デパートからはすぐに菓子折りを持った責任者がきて丁重に詫びを言って帰りました。私は軟弱にも菓子折り一つですぐに 許してしまうのでした。
保健所からは1ヶ月後に連絡があり、「イカはアルゼンチン産である。イカの加工業者は和歌山県にあり工場は きわめて不潔であったので衛生には十分な注意をはらうように勧告した。せんべい加工業者は東京下町にあり設備に 特に問題はなかったが、使用する材料の選別に注意し和歌山の同加工業者の材料は今後使用しない旨の回答を得た。」 とのことでありました。なんとあのゴキブリはアルゼンチンから和歌山県経由でやって来たのでした。
ゴキブリを食べると言う貴重な体験をへて、私は妻に今後イカせんべいは食べないことにする旨、高らかに宣言したの であります。あー、あのゴキブリはこの十数年の恨みを晴らすべく亡霊となって和歌山県から私の胃に潜り込みに 来たものでありましょか?


<<<<<山の章・ゴキブリ族の復讐>>>>>

ゴキブリを食べた感覚がまだ覚めやらぬその年の初秋のことであります。私は会社のトイレに入っておりました。
トイレという空間は不思議なもので、風呂で鼻歌を歌うと上手く歌えるのと同様に、考えごとをするといいアイデアが 生まれる場所であります。その時も私に一首のすばらしい短歌がひらめきました。

「新涼の便座に残る温もりに先に座りし人を忍びぬ」

私はこの短歌の出来に満足し名作を忘れてはならじと、下ろしたズボンのポケットから手帳を取り出すとさっそく 書きとめたのでした。
その時です、トイレの隣にある湯沸室から「ゴキブリーー」とキヌを裂くような女性の悲鳴。私はその危急の叫びに こうしてはいられぬと、お尻をふく手ももどかしく素早く身なりを整えると個室を出て、かねて用意のキンチョールを 棚から取り、「どこ?どこ?どこ?ゴキブリは!」と叫んで現場に駆けつけました。
目撃者の女子社員は「そこ、、そこの洗濯機の下に、、」と震える手で指差します。私は努めて動揺を押えながら 「ここは私にまかせなさい。君はさがっていなさい。」と冷静な指示を出しました。
この現場を説明しておきますと、広さは3畳弱、窓はなく、フキンやタオルなどを洗うための小さな洗濯機と流しが あり隅にはごみ箱が置いてあると言う見るからにゴキブリがでそうな場所なのでした。ここの洗濯機の下の3センチ ほどの隙間にゴキブリが逃げ込んだと彼女は訴えるのです。
私には一つの勝算ある作戦がありました。この小部屋をキンチョールの霧で充満し敵をあぶり出すのです。
作戦はすぐに実行に移されました。一つ大きき深呼吸をするとそのまま単身敵地に入り後ろ手にドアを閉めるとすぐに キンチョールを噴射しはじめました。洗濯機の下のあたりは特に念入りに、ゴキブリが徘徊していたであろう 床面を重点的に、更には壁、天井をめがけて息の続く限りまんべんなく吹きかけました。30秒ほど作戦行動を続け ると小部屋は前もかすむくらいにキンチョールが充満しました。息が続かなくなり、急ぎ外にでてドアを閉め新鮮な 空気を吸うべく作戦の最終段階を遂行しようと、くるっと振り向いた将にその時でした。床に振りまいた大量の キンチョールに足を滑らせて、私は足首を不自然な形にひねらせてしまったのです。シャレでなく「ゴキ」っという 音が私の右足から響くのを聞きました。
傷ついた兵士のようにドアにすがって外に出ると待機していた女子社員は「大丈夫ですか、何があったんですか?」 「いい、私のことはいい、早くドアを閉めて。」足をくじきながらも、あくまでゴキブリ退治に執念を燃やす私 でした。

その日は何とか足を引きずりながらも独力で家路につくことができましたが、翌日は足首が大きくはれあがり 歩く事もままなりません。「今日は休ませていただきます。」と会社に電話をいれ、妻の運転する車に乗り 外科に行きレントゲン撮影による診断の結果「幸い骨折はしていない。捻挫ですから2、3日で歩けるようになるでしょう」 というご宣託。湿布をしてもらい帰宅したのでした。
これはゴキブリを食べた事に対する復讐だったのでしょうか。この時から私はゴキブリには極力近づかない事を心に 誓ったのでした。


<<<<<跋の章・ゴキブリ界の展望>>>>>

みなさん、このいくつかの教訓を含んだ「ゴキブリとの闘争の歴史」を読んで何を思うでしょうか。

私は今、訴えます。ゴキブリ軍は永遠に不滅です。
ゴキブリが出てきたからといって決してやっつけてやろうとか、殺してやろうとか考えてはいけません。 ゴキブリを殺せば必ず彼らの復讐が待っています。ゴキブリを見たら遠くに出ていっていただく、 離れていただくよう、ただただ懇願する事です。できればゴキブリが出ない環境作りに心掛け、離れながらも 共存共栄の社会を築くのが最良の策ではないでしょうか。あくまでもゴキブリさんにお願いする、これが私達 人類に残された唯一の道です。

ゴキブリ軍は巨人軍以上に「永遠に不滅」なのですから・・・・。


<<<<<追伸・海外のゴキブリ達>>>>>

先日ホノルルのYURIKOさんよりゴキブリのハワイにおける現状につき、以下の報告がありました。YURIKOさんの ご許可をいただきましたので、以下に掲載させていただきます。

第一信
 お久しぶりです。 突然ですが、遂に出ました。先日お風呂から上がってリビ ングへ戻ったとき、何か黒いものが天井で動いていたのです。ベランダから入っ て来たのでしょう。それはやはりとても大きな一匹のゴキブリだったのです。
 大乱闘の末、めでたく日本から買ってきてあったカビキラーで退治することが できましたが、気付いた点を幾つかお知らせします。
 まず、大きさですが、ひいき目に見てもやっぱり日本のものよりヒトマワリは 大きいのです。触角も異常に長く、身体の長さよりも長かったです。ですから、 体長約7センチ、触角を入れると15センチはあるかと思われます。
恐くてホントに測った訳ではありませんが。絶対そのくらいあると思います。 気候が良いとこんなに育ってしまうのでしょうか。それとも、ハンバーガー& コークで育ったからなのでしょうか。
 色は日本産のチャバネゴキブリよりかなり明るめです。 それから、何といっても驚いたのは生命力の違いです。同じカビキラーを使用し たにも関わらず、圧倒的にハワイ産のほうがしぶといのです。何度もカビキラー の海で泳いでは逃げてましたから。 薬品には慣れっこになっているのでしょうか?
 さらに、日本生まれのゴキブリは、今までの私の経験上、危機が迫ってもただ ひたすら走り回るのに比べ、ハワイ生まれはやたら飛んで逃げようとします。お かげでその度に大変な騒ぎになったのは言うまでもありません。

第二信
わが家ではお風呂掃除にはいつもカビキラーを愛用しておりまして、ハワイで もそれに似た NEW Vanish! Mildew Removes and Resists  直訳すると(新 消える!カビを取り去りカビに抵抗する。または反抗する) という素晴しいネーミングの付いたスプレーを買ったことがあります。  ところが、残念なことに日本のカビキラーの足元にも及ばない代物だった為、 仕方なく帰国した時にカビキラーを買ってきたのです。
 いつゴキブリが出ても大丈夫なように殺虫剤を常備しておくつもりだったので すが、うかつでした。日本で何度もカビキラーでゴキブリを退治した経験があり ましたので安心していたせいもあり、カビキラー以外に武器は何も無かったので す。
 日本の愛すべきおバカな皆さんに一言お伝えください。、ワイキキには古いホ テルが沢山あります。リッチなツアーで高級ホテルにお泊まりの場合はまず問題 ありませんが、もし激安ツアーでハワイにお越しの際は、ホテルがボロボロの可 能性がありますので、くれぐれもゴキブリにご注意ください。
激安ハワイツアーには必ずカビキラーを持参することをお進め致します。つい でにバスルームの掃除も出来る一石二鳥。

以上、ハワイに行くときは水着を忘れてもカビキラーはお忘れなく。
 


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