精神安定皿

もずはな式インテリ食器
「精神安定皿」

現代社会に潜む食生活の不安を解消する画期的食器!

あなたも精神安定皿で食事の不安を解放、心穏やかな日々を!



 
  ある調査によると、子供の好きな食べ物ベスト3は「カレー」「ハンバーグ」「スパゲッティー」だという。これは子供だけでなく、大人でもこの3種類の食品が嫌いという人はほとんどいないように思われる。まさに現代日本人のお食事メニュー三種の神器となっている。
  しかるに、この3大メニューにこそ我々現代人の心の奥底を揺さぶる不安要素が内在されている事を見逃してはならない。
発明品の公開に先立ち、これら現代を代表する食品の不安要素を深ぁーく深ぁーく解明してみたいと思う。

  そもそも日本古来の食事は「ご飯、汁物、おかず」の3品より構成されていて、箸はその三点を巡る軌跡を運動することによって極めて安定した精神状態を醸し出していた。三角形は安定の形なのである。
しかし現代の3大メニューには「汁」不在、或いは矮小化されていると言える。カレーには水、ハンバーグにはカップスープ、スパゲッティーではコーラなんかを飲んだりする。これらは決して「汁」の代替え品にはなり得ない。存在感がまったくないからである。そうなると忽ちこれらの食品は食事の安定性をかいてしまう。
「カレー」はカレー汁とご飯、「ハンバーグ」はハンバーグ本体とライス、「スパゲッティー」はスパゲッティーとミートソースという、それぞれの対立という形で食べる人々を脅かすことになってしまっているのである。
  まずカレーにおける2者対立の実体を見ていこう。
人はカレーを食べるときには、スプーンにご飯とカレー汁とを絡ませて口に運ぶ。時々そのパターンに肉、ジャガイモ、人参、タマネギなどを参加させ食事における調和と安定を図ろうとする。よほどの変人でもない限り、肉だけを先に全部食べたり、ジャガイモだけをすべて食べたりする者はいない。ましてカレー汁だけとか、ご飯だけとかいう極端な不調和をなす者は99.999・・・%いない。人間は先天的に調和をもって生活する事を本能としているからである。
ところがこの本能的行為も迂闊な食べ方をしていると悲劇的な終焉をむかえることになる。調和を欠いてご飯のみが残った皿を見て愕然とした経験は誰にでもあるのではないだろうか。人間としての羞恥と悔悟の瞬間である。対策としては皿に残った薄い黄色のカレー汁の痕跡にご飯になすりつけて食べるか、「苦しいときの神頼み」の出典らしい いわゆる福神漬に頼るしかないが、いずれにしても人生の最も悲劇的な出来事の一つである事に間違いはない。それまでカレーとご飯の調和と言う至福を口に運んでいたばかりの現状に、白ご飯のみが口に入る空しさは人生の悲哀を深く感じてしまい、落ちぶれた成金の心境にも等しく「これまでの俺の人生はいったいなんだったんだろう」などと考え込んでしまうモノ。
カレーを食べるときは慎重にも慎重を重ねて注意深く対立の回避を旨としなければならない。「あ!あれ食べよ」などと気軽に食べることなどできない食品なのである。
ハンバーグもまた、片側から取り崩しながらハンバーグ本体を食べ、残りのご飯との分量を仔細に検討する時、ご飯を食べ過ぎたのではないか、一口分は幅15ミリでいいだろうか、など抱える問題は山積されている。
スパゲティーについても、麺がなくなってミートソースだけが残るという状況がしばしば見られる。これは麺にソースが絡みにくいという根元的な問題があり、更なる皿の上に慎重な注意を要とする。この西洋の麺には福神漬の助けもままならならず「アーメン」などと呟き主の御心にすがるしか方法はないといわれている。不信心な私などはいつも最後に皿を持ち上げ残ったミートソースを口に掻き込むという恥ずかしい天罰を下され、精神の不安定を余儀なくされるのである。ナポリタンの時はマッシュルームのスライスばかりが皿に残って、いやが上にも悲しさがつのる。

  今や既に東西対立の冷戦時代も終了している。かかる不安定な状態を回避して心安らかな食事生活を 営む時期にきているのではないだろうか。
これから発表する「精神安定皿」はこのような社会の切実な要望に応え百舌花博士が考案したモノである。心安らかな日本の食卓の為にお役立て願えれば幸いである。

   ***「精神安定皿」その作成と使用法***

1、材料
   皿2枚   軽いプラスチック製の安物がいいでしょう。試用にはホカ弁の容器でも可
   棒1本   30センチほどのモノに穴をたくさん開けておく。
   糸すこし  凧糸、細いでもよい。

2、準備
   上記の材料で下記の絵のような天秤秤を作る。
一方の皿にご飯、もう一方にカレーをのせる。ハンバーグ、スパゲッティーも同様に分けて左右の皿にのせる。
すべてをのせ終えたら天秤を持ち上げて棒が水平になるように支点を調整する。

精神安定皿
3、使用法
準備が出来たら、左右どちらからでもいいからスプーンですくって食べはじめる。しかし、ガバッといっぺんにどっさりすくって天秤棒を大きく傾けてはいけない。左右の均衡こそが精神の安定を左右しているといって過言でない。
少しすくって食べると当然その皿が軽くなりやや上がる。そうすると反対側の皿がやや下がる。すかさず下がった方の皿を食べる。その皿がやや上がるぐらいの量を食べる。これを繰り返し最後まで安定した状態を保って食事を終える。

以上       

これらの精神不安定食品についても、デリカシーのない輩には不安を感じず食事する事が可能な様子ではある。例えば子供らはカレーをぐちゃぐちゃにして食べたりする。これは、うまくない。また、彼らはご飯を皿に残して侘びしさを感じない、そのまま立ち去ることに躊躇しない。白い皿に白いご飯が残る空しさをしらないのである。哀れと言うホカはない。
ハンバーグはライスをやめてパンに挟む、いわゆるハンバーガーで食べるという手があるが夕食には向かない。スパゲッティーにおいては打つ手がない。ホットドック用のパンに挟んでスパゲッティパンという得体の知れない物もあるが、オススメできない。
いずれにしろ偏った残し方をしても気にしないという「破廉恥」を看過できない我々にはこの「精神安定皿」は不可欠な道具ではなかろうか。

でもね、子供の好きなカタカナ食品(カレー、ハンバーグ、スパゲティー)に比べると、日本伝統の丼物(カツ丼、天丼、親子丼、鰻丼、牛丼etc.)はいい食品です。安心して食べられます。味噌汁などを啜りながら決して対立しない。最後に汁をすったご飯を掻き込み味噌汁を啜った時の充実感。何とも言えない食事の醍醐味です。そばもけっこうなもんです。ざるからすくって蕎麦猪口のたれにつけて喉の流す。のど越しに何の不安もありません。最後にたれに蕎麦湯を足して満足満足。

今度、食品を安定食品と不安定食品に分類整理しないといけませんな、こりゃ。そお言えばチャーハンも最後が食べにくいんだよね。あのチャーハン皿とレンゲの組合せ、何とかなんないかな。

   「さあ諸君、精神安定皿を使って不安食品を安定して食べよう」

尚この「精神安定皿」は一般のフリーソフトと同じです。考案に際しては万全を期してはいますが、運用結果かえってイライラするなど副作用がおきても当方はいかなる責も負いません。

   

<警告!けっしてよい子はまねをしないこと>


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